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2023年1月26日(木)開催 Sutrix流スクラムの実践的な進め方

 

2023年1月26日(木)16:00より、Sutrix Solutions Japan主催Webセミナー『Sutrix流スクラムの実践的な進め方』を、スクラムアライアンス認定スクラムマスター/プロダクトオーナーであるSutrix Solutions Japan合同会社代表の築地をスピーカーとして開催いたしました。

 

概要

 

システム開発において、「スクラム」という単語自体は知っているものの内容を説明するのは難しい、実際にどういう手法なのかはわからない、という方は多いかと思います。
本セミナーは、すでにスクラムの知識をお持ちの方ではなく、スクラムに興味を持っている方、スクラムを導入したいと考えている方に向けて、以下の3点の理解を目的として開催いたしました。

①なんとなくと実践の違い

なんとなく聞いたことがあるという状態を脱し、スクラムで何が期待できるかを知識として理解する。

②スクラム開発をどうやって進めるか

Sutrix流のスクラムの進め方を通じて、具体的にどうプロジェクトを進めるかを理解する。

③グローバル開発に役立てる

スクラムを含め、グローバルで頻出する共通語を理解することで、さらに深くプロジェクト全体を理解する。

このように、本セミナーによってスクラムでプロジェクトを進めるとはどういうことなのかを理解していただき、皆様の日々の業務でスクラム開発がプロジェクト進行の一つの選択肢となることを目指して解説いたしました。

 

アジャイルとスクラム

 

アジャイル開発とスクラム開発は混同されがちですが、小単位で繰り返し成果物を上げてゴールを目指す開発手法をアジャイルと呼び、アジャイルに開発を進めるためのプロセスのうちの1つをスクラムと呼びます。

参照:アジャイルソフトウェア開発宣言(https://agilemanifesto.org/iso/ja/manifesto.html)

アジャイルの推進にはスクラムのほかにTDD/BDD、モブ、CICDなどといった手法があり、開発の際はこれらのうちから1つを選ぶのではなく、複数の手法を同時に行うことでよりクオリティの高いプロジェクト進行を可能にします

 

スクラム開発

 

スクラム開発では、ある繰り返しのスケジュールの中で定期的にイベントを開催することで、ブラッシュアップの頻度や目的を明確にすることができます。また、開発に参加するメンバーが楽しく改善を続けていける環境を整えるということも、スクラムの重要なテーマの1つです。

スクラムの大まかな流れとしてはまず、ステークホルダーがプロダクトオーナーに開発の背景をインプットし、それを踏まえてプロダクトオーナーがプロダクトバックログ(優先順位を決めて開発機能をリスト化したもの)を作成します。

チームメンバーはプロダクトバックログを参考にスプリント計画とスプリントバックログを作成し、スクラムマスターが進捗を確認しながら開発を進めていきます。

プロダクトが無事納品された後にはレビューとスプリント振り返り(=スプリントレトロスペクティブ)を行い、次のプロジェクトに活かします。

スクラム開発の利点は、主に下記の3点です。
①迅速なROIと継続的な改善
②継続的なテストとデリバリー
③ステークホルダーを含めた全員のプロダクティビティの向上

どんな状況でも開発メンバー全員がプロジェクトの進捗を確認できる『見える化』と、それによる変化に迅速かつ柔軟に対応できることが、スクラム開発の大きな強みであるといえるでしょう。

 

スクラム開発で登場する役割

 

スクラム開発では、主に4つの役割が必要となります。

①デベロッパー

プロジェクトのチームに参加するメンバー全員を指し、厳密には開発メンバーだけでなくクリエイティブのデザイナーなども対象となります。
デベロッパーは、スプリント計画でプロダクトオーナーから共有されたゴールに基づいて、スプリントバックログにタスクをアサインします。

②スクラムマスター

スクラムマスターは、大きく2つの役割を持っています。1つは取り決めたルールに沿って円滑に回るようにコーチングすること、もう1つはチームの開発の障害(リソースが足りない、緊急のタスクを本当にやるべきかどうか確認するなど)を取り除くことです。
プロジェクトに対して責任を持つというよりは、デベロッパーがタスクに集中できる環境を作ることが、スクラムマスターの役割です。

③プロダクトオーナー

プロダクトの方針と優先順位を決めるという、1番大きな役割を担っています。
スプリント計画において背景と目標をメンバーに共有する、ステークホルダーの合意をとるなど、プロダクトを深く理解し、何をするべきかに責任を持つことが求められます。

④ステークホルダー

実際にプロダクトを進める上で、予算やスケジュールを承認をする役割です。
基本的に開発には参加しませんが、重要なイベントではフィードバックを共有するために参加する場合もあります。

 

ウォーターフォームとスクラム

 

スクラム開発との比較としてよく名前が挙がるのが、ウォーターフォール開発です。
2つの開発にはそれぞれ異なるメリットが存在するため、開発内容に合わせた方法を選択することが大切です。

ウォーターフォール型

  • 複数のベンダーが参加する大規模な開発の際などでは、フェーズごとに業務分担を明確に区切ることができる
  • 要件定義のフェーズから仕様の変更がない場合は最速の開発手法である

 

スクラム型

  • プロジェクト進行状況が明確にわかる
  • 軌道修正がしやすい
  • 開発の中で4%以上の方針変更がある場合は、スクラムを推奨する
    (参考:スクラムマスター アジャイル・トレーニング・セミナー)

 

スクラム開始前によく聞く声

 

スクラム開発において、お客様からよくいただく質問をいくつかご紹介いたしました。

Q. プロダクトオーナーを自社で引き受けるリソースがありません。

A. Sutrixからプロダクトオーナーのアサインが可能です。プロダクトオーナーがステークホルダーと密にお話させていただき、その想いをプロジェクトに反映することで、ステークホルダーの期待とプロジェクトの成果物にギャップができないように調整いたします。

Q. スクラム開発では開発中にスコープの変更を行ってもよいですか。

A. スコープの変更は、円滑な開発のためにスクラムマスターが極力排除する要素のうちの1つであるため、開始しているスプリントに対して業務を追加する行為は基本的にNGです。
とはいえ、優先度の高いタスクが発生することに備えて、各メンバーが余裕を持ったスプリントバックログ作りを行っています。

Q. プロジェクトの遅延が起こりやすい(プロジェクトの進行が遅れて見える)のはなぜですか。

A. 2つの可能性が考えられます。
①プロダクトバックログアイテム(開発の実施内容)を開発チームが正確に理解できていない場合
②プロジェクトのスコープに見合った人物がアサインされていない場合
前者の場合は、プロジェクト手法に関わらず、イベントにおいて実施する内容を明確にすることで防ぎます。後者の場合は発生している業務量、スケジュール、ベロシティを確認することで改善が見込めます。

 

最後に

 

以上のように、本セミナーではスクラム開発の基本的な知識についてご紹介させていただきました。人に依存する開発ではなく、チームが一丸となって開発に取り組んでいくことがスクラム開発の大きな強みであり、達成していくべきコンセプトです。

また、弊社がスクラム開発において実際に行なっているイベントや利用しているツールなど、より詳しい開発手法につきましては、別途ご紹介記事として公開する予定です。ぜひ、そちらも合わせてご覧ください。

Sutrixでは、グローバルでの幅広いスクラム開発実績のもと、貴社の目標実現へ向けて伴走することが可能です。スクラム開発にご興味がある際は、お気軽にお問い合わせください。

 

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