DXレポートの変遷と最新版「DXレポート2.2」の要点

 
Update: 2022.09.06 | Sutrix Solutions Japan
 

DXレポートの変遷

経済産業省から2018年9月に公開されたDXレポートの最新版「DXレポート2.2」が2022年7月に公開されました。
レポートのURL: https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/covid-19_dgc/pdf/002_05_00.pdf

「DXレポート」では、「2025年の崖」という表現で、多くの企業が抱えている既存システムが老朽化、複雑化、ブラックボックス化されており、この課題を克服出来ないと、DXの本格的な推進の障壁となるだけではなく、2025年以降に大きな経済損失が生じる可能性があると警鐘を鳴らしました。
はじめてこの内容を見たときは強烈なインパクトがあった反面、ただこれを見たからといって具体的に何をすれば良いのか?というHOWに応えられた訳ではなかったため、以降、DX推進ガイドラインや指標、デジタルガバナンス・コード、DX認定など、各種ツールが展開され、ようなく具体的なアクションに繋げられるものが増えてきたという状況だったかと思います。

2年ほど時間が空き、「DXレポート2」が2020年12月に公表されました。
「DXレポート2」は中間報告という位置づけのレポートであり、2年前のレポートで生んだレガシーシステムの刷新がDXである、という誤って解釈されてしまったことにより、現在でも競争優位性があればDXは不要であろう、いう誤解を払拭するために、変化に迅速に対応し続けていくために、ITシステムのみならず企業文化を変革していく事がDXの本質であり、企業が目指す姿であると方向性をあらためて定義しています。
それが出来ない企業についてはデジタル競争の敗者となってしまうため、そうならないためにも、
業務環境のオンライン化や業務プロセスのデジタル化、顧客接点のデジタル化、従業員の安全・健康管理のデジタル化が企業が直ちに取り組むべきアクションであると指し示しています。
またこのレポートの中には、ユーザー企業(発注元)とベンダー企業(発注先)の関係性についても言及しており、アジャイルの考え方を共有していく、またあらたなビジネスモデルをともに検討していくビジネスパートナーへと関係を深化させていくべきであるとも言及しています。
ただシステムを開発するというベンダー姿勢の見直し、新たな製品やサービスによって社会への価値提案ができる企業へと進化していく事への期待も示されています。

そこから1年弱で公開された「DXレポート2.1」では、「DXレポート2」では議論や深堀りが足りていなかったユーザー企業(発注元)とベンダー企業(発注先)の現状による変化に向けたジレンマや、産業と企業のデジタル化の方向性モデルが具体的に示されました。

 

重要性の認知は拡大してはいるが…

「DXレポート2」から、1年7ヶ月を空けて、2022年7月に「DXレポート2.2」が公開されました。
ここでは、DX推進に取り組む事による重要性は広がっているという良い傾向になっている一方で、デジタルへの投資が未だに既存ビジネスの維持、運営に約8割占められている状況が続いている、DX推進に対して投入される経営資源が企業成長に反映されていない事を指摘しています。
実際にサービスの創造や革新の取り組みで、成果が出ている企業がまだ1割未満というデータが示されており、日本におけるDXの方向性がまだ道半ばである、という状況になっています。

 

あらためてDXを成功させるための方向性

DXを成功させる要因としては、あらためてDX推進の規範的な企業の調査結果から、下記が示されています。
ユーザー企業とベンダー企業の関係性と行動指針の具体化です。

ユーザー企業(発注元)とベンダー企業(発注先)の関係性については、「低位安定」という今までのユーザーとベンダーという受発注の関係から、互いに変革を推進するために企業同士が相互に高めあってく、そんな関係の構築が要因として示されています。
また、行動指針の具体化については、デジタル産業宣言を策定し、ビジョンや戦略だけではなく「行動指針」を全社へ浸透させるとともに、「価値観」を外部へ発信していく、という具体的な取り組みも示されています。
経営層から行動指針として従業員に示す事により具体的な行動を促進していくとともに、ベンダー側ともあらためて掲げている双方の価値観を確認し同士を集める、このような仕掛けも成功の要因ではないかと示されています。
タカラレーベンやサッポログループなどの企業が、すでにDXポリシーや方針を掲げていますが、これも重要な取り組みの一つであるという事かと思います。
タカラレーベングループ DX ポリシー策定のお知らせ: https://www.leben.co.jp/pdf/news/press_20220517.pdf
DX戦略を推進するサッポログループ DX方針を策定: https://www.sapporoholdings.jp/news/dit/?id=8912

 

まとめ

「DXレポート」公開から今日までの変遷と直近公開された「DXレポート2.2」の内容を簡単にご紹介しましたが、あらためてDXに関する正しい理解と、企業内外に向けたポリシーや行動をしっかりと見える化し全社で共有する、という事が第一歩であり取り組みを進めていく上でも重要であるとわかりました。
また、自社だけでは実現が出来ないからといってベンダー企業に丸投げするのではなく、共創していくための関係作りや自社にしっかりとノウハウを蓄積していく、こういった目的意識や体制を構築していく取り組みも進めて頂けると良いのではないでしょうか。

当社は「グローバルDXサービスプロバイダー」として、世界のDXを経験しテクノロジーの知識を持ったメンバーが構想策定から開発、カットオーバー後の定着、そして変革、を御社と伴走しながら実現に貢献して参ります。
下記のリンクからお気軽にお問い合わせください。
また、当社のグローバル開発についてはSutrix Groupのグローバル開発をご覧ください。

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