ビジネスにおけるモバイルアプリの大きな利点
昨今のデジタル化によって、モバイルの需要は増加の一途を辿っています。
モバイルを上手く活用した施策を行うことができれば、オフラインでは難しい大規模なユーザーを対象にしてビジネスを拡大することができるため、多くの企業がこの機会を利用して自社のビジネスをオンラインの世界に展開しようとしています。
ビジネス向け、またはオンデマンドのモバイルアプリの活用は、そのような施策のうちの一つです。モバイルアプリの活用は、オンラインの世界で自社のビジネスの存在感を示すための大きな利点となっています。
この記事では、ビジネスにおけるモバイルアプリのさまざまな利点について、詳しくご紹介します。
1. より良いモバイルユーザーエクスペリエンス
「StatCounter|Desktop vs Mobile vs Tablet Market Share Worldwide 2013 - 2023」の 調査によると、デバイスの世界市場のうち、デスクトップ、モバイル、タブレットの3つを比較すると、全体の約60%をモバイルが占める結果となりました。つまり、多くの企業にとってモバイルユーザーは顧客の大部分を占めており、、顧客に最適なモバイルUX(ユーザーエクスペリエンス)を提供することが非常に重要であることがわかります。
多くのWebサイトはレスポンシブによりモバイルに最適化されてはいますが、デスクトップ向けWebサイトと比べるとまだまだ制約があるのが現状です。
そこで、モバイルアプリを活用することで、企業はモバイルユーザーとのエンゲージメントを容易に向上させることができます。ユーザーエンゲージメントの向上はセッション数の増加や、アプリ使用時間の増加を促し、最終的に収益の増加へとつながります。
2. 顧客ロイヤリティの向上
顧客は2つの理由から、モバイルアプリにおいてWebサイトよりも高いロイヤリティを示す傾向にあります。
1つ目は、モバイルアプリは最もロイヤリティの高い顧客やファンを集めることができるからです。ロイヤリティの低い顧客はそもそもアプリのダウンロードを行わない、つまりアプリをダウンロードすること自体が、ユーザーのロイヤリティを示す行為であるということです。
2つ目は、モバイルアプリを利用することで、優れたUXとコミュニケーションオプションを提供することができるからです。Webサイトに比べ、よりパーソナライズされたコミュニケーションの結果、顧客のロイヤリティが一層深まる機会の創出につながっています。
例えば、ユーザーがAmazonに費やした一ヶ月の総利用時間のうち、モバイルアプリから閲覧したユーザーの割合は、なんと84.5%を占めていたことが下記のレポートからわかっています。
「Digital Commerce 360|Mobile shopping trends in 2018 for Amazon」
また、大手企業、中小企業に関わらず、顧客が自社のモバイルアプリをダウンロードすることで、顧客の生涯価値(LTV)が向上し、より長期的な関係を築くことができるでしょう。
モバイルアプリの開発は、顧客との深い信頼関係を構築し、またその関係をより長期間にわたって維持することを可能にします。
3. モバイルプッシュ通知
モバイルアプリでは、プッシュ通知を利用することができます。
プッシュ通知は、ユーザーのモバイルの画面上に表示され、タップするだけで目的の場所(ニュース記事や製品ページなど)に移動することができます。これを利用することで、従来企業が行ってきた電子メールやSNS、Webサイトでの通知と比べて、より直接的なコミュニケーションによってユーザーとつながることができるでしょう。
プッシュ通知の活用例として、例えば下記のような方法が挙げられます。
- ユーザーが興味を持ちそうな新着記事や速報を通知する
- ECで新しいキャンペーンやプロモーションのお知らせ、モバイルアプリ限定クーポンの配信、発送や配送に関する最新情報などを通知する
- Eラーニングサイトで継続日数やランキング情報などを通知し、言語教育プラットフォームであるDuolingoのように受講者にアプリの利用を促す
- 会員制のサイトやコミュニティでは、友達リクエストを受けたとき、自分の投稿に誰かが返信したとき、プライベートメッセージを受け取ったときなどにメンバーに通知し、ユーザーのエンゲージメントを高める
4. コンバージョン率や売上が向上
EC企業についての下記レポートには、Webサイトと比較して、モバイルアプリのユーザーからはより多くの利益を得ることができるというデータが示されています。
- アプリ利用時間が3~4倍長い
- 1セッションあたりの閲覧商品数が286%増加
- カートへの追加率が85%高い
- コンバージョン率が130%高い
- 平均注文金額が140%高い
参考:
「Ruby Garage|8 Reasons Your Ecommerce Store Needs a Mobile App」
「Skift|5 Charts Showing Rise of Mobile Browsing and Online Travel Transactions」
これは、モバイルアプリが提供する優れたモバイルUXによるものと考えられます。
モバイルアプリのUXを向上させることで、ユーザーは頻繁にアプリを利用、また長い時間アプリを閲覧するようになり、売上の増加が期待できます。また、他のブラウザのタブなどに干渉されずスムーズに操作できるため、購買に至らずに離脱する要因も減少させることができるでしょう。
5. アドブロッカーの回避
多くの企業にとって、広告は重要な収入源の一つです。しかし、現代では広告ブロッカーの普及によって、潜在的な収益の大部分が失われてしまっています。
モバイルアプリには、広告ブロッカー機能がありません。自社のモバイルアプリを開発することで、広告ブロッカーの心配なくコンテンツ内に広告を表示することができます。
また、ユーザーの離脱率を減らすためにUXの邪魔にならない場所に広告を表示させたり、自社と関連があるコンテンツ、コンバージョン率が高い広告を提供することで、収益はもちろん広告としての役割も最大限に果たすことができるでしょう。
6. App Storeでの存在感
App Storeは、顧客やパートナー、投資家にとって非常に信頼性の高いプラットフォームです。
モバイルアプリがiOSやAndroidのApp Storeに表示されることは、ブランドに対して顧客が潜在的にポジティブな戦略的要素であり、これは競争力のあるビジネス市場での成功率向上につながります。
また、新規ユーザーを直接獲得できすることも、App Storeの大きな利点です。適切なキーワードでの検索を最適化しておくことで、App Storeでの可視性を高め、関連ワードで検索された際にユーザーの目に留まることができます。
さらに、自社アプリがApp Storeに表示されることで、高いオーソリティを持つバックリンクを獲得することができるため、Webサイトのドメインパワーを高め、Googleなどの検索エンジンでの表示順位向上も見据えることができます。
まとめ
ビジネスにとってのモバイルアプリには、他のマーケティング施策と連携することで、ブランドの認知度を高めるという利点があります。アプリの利点を理解し、ビジネスの目標に合ったモバイルアプリに戦略立てて投資することで、ブランドのロイヤリティの向上、顧客体験の改善に大きく期待できるでしょう。
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