モバイルアプリ開発で APIを利用することによるメリットや効率的な開発の進め方
モバイルアプリ開発において、外部のデータや機能を連携するため、API(Application Programming Interface)が多く利用されています。
以下は、モバイルアプリ開発で APIを利用することによっての、さまざまなメリットや効率的な開発の進め方についてご紹介します。
APIを利用することによるメリット
APIを通じて外部からデータを取得することによって、自社のモバイルアプリに新たな機能を追加でき、よりサービスを向上させることが可能です。
例えば、旅行会社は自社のモバイルアプリで天気情報を表示できるようにしたいとします。APIを使うことにより、他社が提供する天気に関するサービスのデータを取得することができ、自社のモバイルアプリで天気データを取り扱うことが可能です。
また、APIを使用することにより、外部のサービスと連携し、いちからサインアップ機能を開発することなしに、Google、LINE、Facebookなどのアカウントでサインアップができるようになります。このようにすると開発コストを削減でき、ユーザーのアカウント管理がシンプルになります。手間なく自社モバイルアプリにアクセスできるようにする事により、カスタマーエクスペリエンスも改善できます。
開発者から見ると、モバイルアプリ開発で APIを活用することにより、複雑な機能を組む必要はなく、必要な目的に応じてAPIを使い分け、効率的に開発を進められます。
これから、モバイルアプリの開発で効率的に使えるAPIの進め方についてご紹介します。
効率的な開発の進め方
1. APIのレスポンスを良くするために、アーキテクチャを精度よく設計
APIのレスポンスを良くするために、アーキテクチャ設計の精度を高めることは非常に重要です。アーキテクチャ設計の精度が高いほど、システムは大量のトラフィックを処理することができます。これにより、システムを高速に動作させ、APIのレスポンスタイムが向上できます。また、APIのレスポンスタイムを向上させるためのリソース投資が減少し、APIのレスポンスタイムを維持するための作業が簡略化されます。
2. マイクロサービスの活用でスケーラビリティ向上と開発期間の短縮
モバイルアプリ開発でAPIを利用するにあたって、開発者がスケーラビリティに対する要求に対して、単一のシステムではなく、複数のシステムの集合体「マイクロサービス」を採用することが必要となります。
「マイクロサービス」を採用することには、それぞれで開発された機能をAPIで連携することによって、リクエストに対して、適応したレスポンスを行なうことができます。また、機能単位で改修や機能追加を行う事ができるため、短い開発期間であっても充実した新サービスを展開することができます。
3. 適切なストレージとデータベースの使用
モバイルアプリ開発でAPIを利用した際は、適切なストレージとデータベースを使用することが重要となります。適切なストレージとデータベースを使用することにより、データの取得、更新などの処理が高速になり、安全にデータを保持することができます。また、データの管理が容易になり、データのバックアップや復元なども容易に行うことができます。
モバイルアプリ開発においては、クラウドストレージ、SQLデータベース、NoSQLデータベースなどという様々な種類のストレージやデータベースがあります。モバイルアプリの要件やユーザーの要求などに応じてストレージやデータベースを決定することが必要となります。
4. APIコールを削減することでパフォーマンス向上
モバイルアプリ間の機能やデータを共有するために、APIコール(APIリクエスト)が利用されています。これにより、開発者はより大規模なモバイルアプリを開発することができます。また、APIコールを使用することで、デバイスに依存しないモバイルアプリが開発でき、複数のデバイスで動作することができます。
しかし、同時に多くのAPIコールを行うと、さまざまなデメリットがあります。モバイルデバイスは通常、Wi-Fiよりも帯域幅が狭いデータ通信環境で使用されるため、多くのAPIコールを行うとデータ転送量が多くなり、モバイルアプリのパフォーマンスが低下する可能性があります。ネットワーク通信を多用した場合は、バッテリー消費量が増加する可能性があります。また、多くのAPIは利用料が課せられており、多くのAPIコールを行うと費用が高額になる可能性があります。
そのためモバイルアプリの開発において、APIコールを削減することでパフォーマンスの向上、コスト削減、バッテリー消費量の減少などを実現することができます。
5. APIのセキュリティ対策
APIを利用するにあたって、セキュリティにも注意を払う必要があります。
脆弱なAPIを利用した場合は、データの改ざんやデータの傍受、さらにAPIの認証情報を悪用されるというリスクがあります。このようなリスクで第三者に重要なデータや認証情報が漏えいしてしまったり、第三者によって収集されたりする恐れもあります。
そのため、APIを安全に利用するには、「OAuth2」(トークンによるアクセス制御)やTransport Layer Securityの略である「TLS」(公開鍵認証と共通鍵暗号)などのさまざまな対策を施すことが必要となります。また、API の最新バージョンをアップデートすることにより、モバイルアプリのセキュリティを向上させることができます。
Sutrix Groupの、最先端のテクノロジーと経験豊富な開発チームが、企業の要望に合った高品質で使いやすいモバイルアプリを開発することが可能です。また、ユーザーエクスペリエンスを向上させ、ビジネスの成長を促進することを中心にして必要な機能を開発していきます。
モバイルアプリの活用を検討される場合はお気軽にお問い合わせください。
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