ヘッドレスCMS(Headless CMS)とは?
ヘッドレスとは?
最近、CMS関連の記事で良く目にするキーワードであるヘッドレス(Headless)ですが、ディスプレイやキーボード、マウスなどの入出力デバイスを接続しない状態でコンピューターを運用すること、というハードウェアの意味でもともと使われ始めたようですが、ソフトウェアにおいてはヘッド、つまり表示を担うGUIやフロントエンド部分が存在しないものという意味合いで使われています。
表示部分が無いという事は、表示するためのGUIやフロントエンドと、処理のバックエンドが切り離されていて、それぞれに影響がなくシステムの運営や変更が出来ることから、メンテナンス性のシステムにするための考え方であると言えます。
ヘッドレスCMSとは?
このヘッドレスの考え方がCMSにも取り入れられており、最近ではヘッドレス対応可能なCMSと売り出しているものが増えてきています。
ヘッドレスCMSとは、コンテンツのデータとなるテキストや画像、動画などのコンテンツの要素と、ページとして表示するためのデザインやHTML/CSSとを分離し、管理/展開が可能なCMSの事を指します。
つまり、コンテンツの要素とページを表示するための描画処理を分けることによって、簡単にページのデザインが変更出来たり、ページの内容を修正する際にコンテンツの要素だけ修正すれば良い、などが容易に出来るようになります。
ヘッドレスCMSの本質
なぜヘッドレスCMSがこのタイミングで取り上げられるようになったかの背景ですが、一つはテクノロジーの進化、もうひとつはデジタルの一般化です。
デジタルがより一般化し、デスクトップやノートブックだけではなくスマートフォンやアプリ、時計や店頭でのデジタルデバイス、などのデジタルチャネルが急速に拡大していくなかで、ブランド(企業)として顧客と様々なデジタルチャネルを用いてコミュニケーションしたり、ECのように販売をしていかなければならない、という時代なったからです。
そうなると、今まではWebサイトだけのコンテンツを管理すればよかったCMSに対して、CMSに入っているコンテンツを様々なチャネルにも使っていきたい、というニーズが出て、その解決方法としてヘッドレスの考え方が採用された訳です。
ヘッドレスCMSにより、デスクトップやノートブック用には従来のWebサイトを表示させ、スマートフォンのアプリにはデザインを表示するためのHTML/CSSは必要なく、コンテンツの内容だけ配信し、そのコンテンツを受けたアプリ側で表示を行う事が出来るようになります。
これによりブランドとして一貫性/統一性のあるコンテンツを展開しながらも、チャネル毎に最適なUI/UXが提供できるようになります。
CMSの中には、ヘッドレスでの利用に向いているもの、利用は出来ますが技術の観点でボトルネックを抱えているもの、など正しく設計思想に合わせた活用が必要となります。
Sutrix Groupでは、CMSの中から御社に最適なCMSの選定から開発、活用までのご支援が可能です。下記のリンクからお気軽にお問い合わせください。
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